「太素の水」保全と活用連合協議会のプロジェクト未来遺産登録

 青森県十和田市の水田開拓の基礎となった人工河川「稲生川」を守る市民活動が、日本ユネスコ協会連盟の「プロジェクト未来遺産」に登録され、この程、登録証授与式と記念フォーラムが開催されました。
 「プロジェクト未来遺産」とは、社団法人日本ユネスコ協会連盟が、100年後の子供達に、長い歴史と伝統のもとで培われてきた地域の文化・自然遺産を伝えていこうと進めている、「未来遺産運動」のプロジェクトの一つであり、3年前から始まったものです。
 青森県内では初の登録となった『「太素の水」保全と活用連合協議会』は、稲生川開削と三本木原開拓の志の伝承と、人と自然の共生や生物多様性などによる地域文化の創造を目指し、稲生川周辺で「自然」「教育」に係る活動を行う「一本木沢ビオトープ協議会」や、美化活動を行う「稲生川せせらぎ活動委員会」、人づくり・地域づくり塾における企画等を行う「Kyosokyodo(共創郷土)」の3団体で組織され、「人と自然が共に創る郷土」をテーマに活動してきたことが評価されたものです。
 
 さて、当日の様子ですが、登録証授与式と記念フォーラムは、3月18日に、十和田市の「サン・ロイヤルとわだ」にて行われました。
 
 登録証授与式です。
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 環境公共プロフェッショナルでもあり、本協議会の会長を務める、新渡戸常憲(にとべつねのり)氏です。
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 日本ユネスコ協会連盟からいただいた登録証です。
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 日本ユネスコ協会連盟の未来遺産委員を務める前田耕作氏を講師に招き、「稲生川をめぐる住民活動の未来遺産としての評価」と題した基調講演が行われました。
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 前田氏は、稲生川を守ろうとする十和田市民のエネルギーを評価していました。
 
 そして、協議会の会長である新渡戸氏は、十和田市立新渡戸記念館館長代理も務めていることから、「地域住民とともに歩んだ三本木原開拓150年の歴史」と題した講演を行いました。
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 約150年前に三本木原開拓に尽力された新渡戸伝(にとべつとう)の子孫でもある新渡戸氏は、開拓の歴史について紹介しました。
 
 また、協議会を構成する各組織からは、それぞれの組織の活動が紹介されました。
 一本木沢ビオトープ協議会の理事を務める北里大学教授の杉浦俊弘氏は、稲生川周辺での、市民による環境教育活動を紹介しました。
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 稲生川せせらぎ活動委員会事務局の阿部俊氏は、住民参加による稲生川の美化活動を紹介しました。
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 新渡戸記念館の活動を支える市民ボランティア団体であるKyosokyodo(共創郷土)の会長、新渡戸富恵氏は、新渡戸記念館を活用した地域づくりについて紹介しました。
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 そして、「未来遺産登録の先進地からの報告と助言」として、久保川イーハトーブ自然再生協議会の桶田太一氏から、登録後の活動などについてアドバイスがありました。
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 登録祝賀会でのアトラクションの様子です。
 十和田市に古くから伝わる、三本木稲生大権現 晴山獅子舞です。
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 十和田地固め唄 中央町内会 わ組のみなさんです。
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 「太素の水」保全と活用連合協議会の皆様、プロジェクト未来遺産への登録、おめでとうございました。
 
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