祝!『稲生川』かんがい施設遺産に登録

去る9月16日、大韓民国光州広域市で開催された国際かんがい排水委員会(ICID)の第65回国際執行理事会において、「稲生川(いなおいがわ)」が見事「かんがい施設遺産」に登録されました!
 
日本からは「稲生川」など9施設、他には中国4施設、スリランカ2施設、パキスタン・タイ各1施設の合計17施設が登録され、10月23日、国内の受賞者を対象に農林水産省で登録証の伝達式が行われました。
 
伝達式には、「稲生川」の管理者である稲生川土地改良区から山崎副理事長が参列し、ICID日本国内委員会の佐藤委員長より登録証を授与されました。
 
イメージ 1【登録証を授与される山崎副理事長】
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
イメージ 2【受賞者と国内委員との記念写真】
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
御存じの方も多いかもしれませんが、「稲生川」は、5千円札の新渡戸稲造のおじいさんである新渡戸傳(つとう)が、不毛の原野だった160年前の三本木原(現在の青森県十和田市周辺地域)に、十和田湖から農業用水を引くために作った2箇所のトンネル約4kmを含む約11kmの人工河川であり(現在は、その後の国営事業などにより総延長約70kmになっています)、十和田市周辺地域を青森県内有数の米どころとして地域農業を発展させただけでなく、地域全体が発展する礎となりました。
 
今回は、「かんがい施設遺産」に登録されましたが、その他にも「疏水百選」、県内初の「日本ユネスコ未来遺産」や「土木学会 選奨土木遺産」にも選ばれています。
昔から身近にあり、地域に溶け込みすぎているので地域内でもその凄さに気付いていない方もいるかもしれませんが、大変貴重な農業用施設なのです。
 
また、「稲生川」は農家をはじめ、地域住民、学校、企業の方々が共同で維持管理を行っており、稲生川流域の生態系保全、美化活動、自然観察会、人づくり・地域づくり活動等を通し、地域一体となって「人と自然が共に創る郷土」を未来に伝え、地域の更なる発展を目指すなど、青森県がすすめる「環境公共」の先進的な取組事例となっています。
 
イメージ 3【まだ十和田電鉄が走っていた頃の稲生川】
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
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