ホタテ貝殻を活用した地下かんがいシステムの整備

 青森県地域資源を活用した地下かんがいシステム「FOEAS」の整備について紹介します。
 青森県のホタテ生産量は年間約8万トン。一方、副産物として毎年約4~5万トンの貝殻が発生しています。
 ホタテ貝殻は、土壌改良材やカキの魚礁づくりなどに使われる他、青森県では、田んぼの暗渠排水の材料としても利用されています。
 青森県では、この程、地下かんがいシステム「FOEAS」の施工において、暗渠の被覆材としてホタテ貝殻を活用しました。
 
 場所は、三戸郡田子町です。
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 使用しているホタテ貝殻の大きさは5cm以下の割と小さなものです。
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 FOEASの施工断面はこのようなイメージです。
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 この地区では、30アール以下の小区画の田んぼが多かったので、バックホウに専用のアタッチメントを取り付けて施工しました。
 隣の運搬車から、ホタテ貝殻を投入しています。
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 貝殻投入後の様子です。
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 工事完成後の田んぼの状況です。
 左側がFOEAS未施工の田んぼ、右側がホタテ貝殻を活用したFOEASを施工した田んぼです。
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 FOEASを施工した田んぼが、降雨直後の排水性に優れていることがわかります。
 この、ホタテ貝殻を活用した地下かんがいシステム「FOEAS」の整備により、作物の増収や品質の向上が期待されるところです。
 
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