青森県つがる市にある市営車力屏風山牧野で冬期間の預託が始まりました。
これまで、夏期(5月~11月)の放牧後、冬期は持ち主の元へ帰っていた牛たちは、今年、冬期預託施設が稼働したことで、乾草等を食べながら春の放牧開始時期まで施設で過ごすことができるようになりました。地域の畜産農家にとっても夏期放牧、冬期預託による周年預託体制ができたことで、自己所有牛舎の規模を上回る増頭が可能となります。
また、堆肥舎も併せて稼働したことで、預託されている牛の排せつ物を堆肥化し、堆肥を散布した草地から牧草を収穫し、預託牛へ牧草を供給するという資源循環のサイクルができます。
これまでも御紹介したとおり、つがる市営車力屏風山牧野では、草地畜産基盤整備事業(平成29年度~令和3年度)による整備が進められたことにより、
①草地の整備等により、栄養価が高い牧草が採れ、収量も増加
②冬期預託施設の整備による、利用農家の労働負担軽減
③ふん尿が堆肥舎でたい肥化され、良質なたい肥を放牧地へ散布
といった効果が得られるようになりました。
今後も地域の畜産農家に本施設を活用いただき、肉用牛の飼養頭数拡大によって、所得向上につながることが期待されます。