「飼料用とうもろこし収穫実演会」
平成29年10月13日、つがる市木造出来島地区の大区画水田で、飼料用とうもろこしの収穫実演会を行いました。
【イベント状況】
この実演会は、水田を活用し、コストを抑えて質の良い飼料(家畜のエサ)を安定して確保することを目的に、県畜産課と出来島みらい集落営農組合が開催したもので、当日は組合員や畜産農家、農機具メーカーなど関係
者39名が参加しました。
者39名が参加しました。
現在、飼料用とうもろこしの需要は全国で年間約1,000万トンを超えていますが、その大部分を海外からの輸入に頼っているため、国際情勢や為替変動により価格が不安定です。また、主食用コメの需要が減少する中で、こ
れまでと同じ形でコメ作りを続けていくことも難しくなっています。
れまでと同じ形でコメ作りを続けていくことも難しくなっています。
そこで、県畜産課では、コメ農家と畜産農家の抱える課題の解消に向け、「水田で家畜のエサとなるとうもろこしを作る」取組を進めています。
【大区画水田における飼料用とうもろこしの生産】
この取組を進めると、たくさんのメリットがあります。
○栽培農家のメリットは?
・水田の地力低下・連作障害の改善が期待できる。
・大きな初期投資を必要としないため、すぐに取り組むことができる。
・高い労働生産性による大規模化が容易で、労働力不足に対応できる。
(10a当たり労働時間2.2時間(水稲14.7時間、大豆6.6時間))
・水田の地力低下・連作障害の改善が期待できる。
・大きな初期投資を必要としないため、すぐに取り組むことができる。
・高い労働生産性による大規模化が容易で、労働力不足に対応できる。
(10a当たり労働時間2.2時間(水稲14.7時間、大豆6.6時間))
○とうもろこし生産が日本の農業に寄与する点は?
・飼料を自給することで食料自給率の向上に貢献できる。
・遊休化している農地や優れた生産基盤である水田の有効活用ができる。
・産地化を進めることにより雇用創出と地域活性化が図られる。
・飼料を自給することで食料自給率の向上に貢献できる。
・遊休化している農地や優れた生産基盤である水田の有効活用ができる。
・産地化を進めることにより雇用創出と地域活性化が図られる。
今回は、ヤンマーアグリジャパン株式会社と株式会社みちのくクボタに御協力いただき、汎用コンバインを利用して収穫を行いました。
【汎用トラクターに専用アタッチメントを取り付け】
このようにコンバインに子実とうもろこし用アタッチメントを取り付けることで、完熟した子実だけを収穫することが
可能になるため、これからの水田輪作において期待される作物の新たな収穫技術体系を紹介することができました。
可能になるため、これからの水田輪作において期待される作物の新たな収穫技術体系を紹介することができました。
【ヤンマーアグリジャパン株式会社のコンバインによる収穫実演】
【株式会社みちのくクボタのコンバインによる収穫実演】
【収穫した子実のトラックへの積み込み】
【収穫された子実】
今後、主食用コメの需要は年々減少し、農家の高齢化や労働力不足が進むため、コメを作付けしない水田は増えていくことが想定されます。
県内には、ほ場整備が進んだ優良な生産基盤が多く、その有効活用のために、飼料用とうもろこしの生産は有効な手段の1つです。
飼料用とうもろこしの生産と利用拡大には、乾燥施設・貯蔵場所の確保や、収穫機械(専用アタッチメント)の導入など課題はありますが、飼料用とうもろこしには様々なメリットがあり、転作田の新たな作物として普及していくことを期待します。
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