「五所川原市立いずみ小学校『水の旅』」について

平成28年6月14日に小田川土地改良区の主催で開催された「五所川原市立いずみ小学校『水の旅』」について紹介します。
今年度は、小田川ダム→水源の森水土里ネッ」ト小田川の取水管理室藤枝ため池までの水の流れを巡る旅です。
当日は曇りのち雨という天気でしたが、五所川原市立いずみ小学校の4年生21名は元気に参加してくれました。

最初に、いずみ小学校で開会式が開かれ、開会のあいさつを児童代表が行い、いよいよ「水の旅」へ出発です!

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 【農業用施設の役割や水の大切さを学びます】

最初の施設は、小田川ダムです。東北農政局津軽土地改良建設事務所の職員がパネルを使ってダムの役割と概要、その管理の方法について説明してくれました。

小田川ダムの貯水量は最大で970万m3あり、これは五所川原市あるつがる克雪ドーム約95個分の量だそうです。児童たちもあまりの大きさに、驚きの声をあげていました。普段
自分たちが使っている水が、ここに一時的に貯められ、水の旅の出発点になっているということに驚いたようです。

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 【ダムのスケールの大きさに圧倒されています】

続いて向かったのは、水源の森です。ここでは、津軽森林管理署(金木支署)の職員が森林の持つ役割を教えてくれました。流域一帯に降った雨が、森林という大きな濾過装置を通る中で、きれいな水になるということを実験をしながら学びました。

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   【水源の森で説明を聞く児童たち】

実験では、まず小さなトレーを用意し、そこに砂だけのもの、砂利だけの物、砂と砂利、そしてその上に森林をイメージした草や木片などをのせた物の3つを用意し、そこにじょうろで上から水をかけ、傾けたときに出てくる水の様子を見ました。
実験結果は、森林をイメージした草や木片を入れたトレーは、他の二つと比べて、出てくる水のスピードが緩やかでしたが、きれいな水が出てきました。森林が降った雨を蓄えて水をきれいにするダムの役割を果たしていることがよく分かりました。
他にも、森林には、私たちが呼吸で吐き出す二酸化炭素を吸収し、酸素を作り出す役割などがあることも学習しました。

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  【森林の役割を学ぶための実験風景】

水源の森を後にし、一行は次の目的地である小田川土地改良区事務所に向かいました。
ここは私たちの身近にある田んぼへ運ぶ水を管理する施設です。児童たちは実際に水を管理している部屋に入り、モニターで水管理の状況を見学しました。

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 【水を管理するモニターに皆さん釘付けです!】

最後は、五所川原市にある「藤枝ため池(芦野湖)」です。ここでは、西北地域県民局地域農林水産部の職員が、ため池の歴史や役割について説明を行いました。
このため池は今から約300年前の江戸時代に造成され人造湖で、ため池百選やさくら名所100選にも選定されています。300年ものあいだ、稲作農家の重要な水源及び地域住民の憩いの場として、使われ続けているのはとてもすごいことです。
説明は通称「芦野夢の浮橋」で行われました。児童たちが立っているこの浮橋は中身が発泡スチロールでできているという話には児童たちも驚いて目を丸くしていました。

以上をもって、「水の旅」は終了です。児童のみなさんは、田んぼの水がどこから来るのかが分かったでしょうか?
今回の「水の旅」では、田んぼに運ばれてくる水の流れを作ってきた先人たちの苦労も垣間見えることができました。それが現在に脈々と受け継がれ、たくさんの人が水管理をすることで、私たちが安全安心に水を使えるようになるのです。

これからも、水を使うときは水の大切さを考え、無駄遣いしないようにしましょう!

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  【藤枝ため池”芦野夢の浮橋”での説明風景】

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