五所川原市で開催された田植え、稲刈り、米販売の体験学習会について紹介します。
阿部堰地区は五所川原市の南部に位置する水田地帯で、地区内の水田は昭和47年度から昭和63年度にかけて県営ほ場整備事業により区画整理され、また、昭和43年度から平成3年度にかけて県営かんがい排水事業により農業用排水の整備を実施した地区です。
本地区では、五所川原市南部土地改良区が中心となり、町内会、農家、県民局等で組織される「阿部堰地区環境公共推進協議会」を設立し、地域力の再生を目的として、将来、地域や地域農業を担うであろう地元の児童たちやその保護者を取り込んだ活動を行っています。
田植え体験学習は、平成28年5月20日に行われました。
当日の天気はあいにくの曇り模様でしたが、現場に児童たちの元気な声が聞こえてきました。田植え体験学習のはじまりです!
はじめに、児童たちによる開会式が行われ、代表二人が高らかに開会宣言を行いました。
【児童による開会宣言の様子】
続いては、地元農家の毛内(もうない)さんから田植え作業のやり方について指導してもらいました。
児童たちは、真剣な表情で聞き入っていました。(作業に向けて気合い十分です!)
【児童たちに田植えのコツを教える地元農家の毛内さん】
【初めての感触に戸惑いながらも田植え作業スタートです】
児童たちが田植え作業を行う田んぼは1アールくらいの広さで、地元農家の方たちが今日の体験学習のために場所を確保してくれました。
児童たちは、慣れない作業に苦戦しながらも、楽しそうに一つ一つの苗を植えていました。
中には泥に足を取られて、尻餅をついてしまう児童もいて、注目の的になっていました(笑)。
友達と競争しながら田植えをしている子、一人で黙々と作業を行う子、協議会の人たちとおしゃべりしながら田植えをする子など、様々な様子の児童たちでしたが、田植えを通して、農家の方々の苦労を知ると同時に、自然に触れ合う楽しさを感じていたことでしょう。
【みなさん田植え作業に没頭しています】
続いて、秋になり児童たちが植えた苗も豊かに実り、収穫時期を迎えました。
平成28年9月29日は児童たちによる稲刈り体験です!
まずは児童たちによる開会式が行われ、児童代表から開会宣言がありました。(みなさん怪我だけはしないようにしましょう・・・。)
【御指導よろしくお願いしまーす】
さて、説明が終わればいよいよ作業のスタートです。
作業内容は鎌を使って稲を刈り取り、ちょうどよい量を刈り終えたらワラで縛っていくというものでした。
当日の天気はあいにくの曇り時々雨でしたが、雨にも負けず児童たちは元気に稲を刈り進めていきます。
田んぼの外から児童たちの様子を眺めていると、最初はなかなかうまく稲が刈り取れず苦戦していた子も、時間がたってコツをつかんでくると作業のスピードがどんどん速くなり、上達していく様子が見てとれました。
【頭(こうべ)を垂れる稲穂と児童たち】
初めは児童たちの笑い声や、話し声が響いていた現場ですが、次第に児童たちが作業に没頭したためか徐々に静かになり、真剣な顔つきに変わっていました・・・。
【一生懸命作業をする児童たちと環境公共ののぼり】
【刈り終えた田んぼの様子】
作業時間も多少長かったせいか児童たちにもちょっと疲れが見えました。
児童たちも、昔は全部の工程を手作業で行っていた農家の方々の苦労が身に染みて感じられたのではないでしょうか。
自分たちが普段給食などで食べているお米が貴重で大切なものに思えてきたでしょうか?
児童たちが刈り取ったお米は2kgと2.5kgの二種類の袋に分けて販売されました。
袋に書いてあるお米の銘柄は、児童たちが考え、イラストも独自のものになっています。
【おいしいお米いかがですか~~!】
児童たちが名前を考えたユーモア溢れる銘柄たちを紹介します。
【姫のような白いツヤが特徴の「松小姫(まっちょひめ)」】
【一口食べたら笑顔になれる「ス米(まい)ル」】
【気分が落ち込んでいる方には「丼米(どんまい)」】
最後には、児童たちの元気な声かけもあり、用意したお米を全て売り切ることができました。
ここでは、児童たちの元気な掛け声と、お米を受け取った地域の人たちのあたたかい笑顔が
とても印象的でした!
児童たちがお米作りや地域の人たちとの交流をきっかけに、自分たちが住む地域に興味を持ち、地域のことを好きになってくれたら幸いです。
これをもって体験学習は終了です。児童たちにとっては、全てが初めての体験だったと思います。お米が水田から地域の人たちの食卓に届くまでをひととおり勉強することができまし
た。この活動が継続され、来年度以降も児童たちの笑顔が見られることを楽しみにしています。
〇環境公共学会のHPはこちら
〇環境公共学会のフェイスブックはこちら