田んぼの水はどこから来てどこへ?「水の旅」

 令和3年6月18日(金)に五所川原市立いずみ小学校4年生14名、令和3年6月22日(火)に五所川原市立金木小学校4年生41名を対象に、「田んぼの水はどこから来てどこへ?『水の旅』」が開催されました。

 「水の旅」は、小田川土地改良区が地域の小学生を対象に、土地改良区と農業水利施設の役割について知ってもらい、田んぼの水が、どこから来てどこへ行くのか、現地を巡りながら学習するものです。

 今年度は「小田川ダム → 水源の森 → 藤枝ため池 → 小田川土地改良区 」の行程で水の流れを巡る旅を行いました。18日、22日の両日ともに晴天であり、いずみ小学校・金木小学校の4年生の皆さんが元気に参加してくれました。

 最初に、小学校で開会式が開かれました。そして、バスに乗る前にきちんと消毒を行い、いよいよ「水の旅」へ出発です。

f:id:kankyokoukyo:20210705154327j:plain
f:id:kankyokoukyo:20210705154352j:plain
【開会式 左:いずみ小学校 右:金木小学校】

 最初の見学施設は小田川ダムです。ここでは、ダムの役割などについて学びました。

 子ども達は、ダムの貯水量が970万m(つがる克雪ドーム9.5杯分)あることを知り、とても驚いていました。

f:id:kankyokoukyo:20210705154517j:plain

小田川ダムの役割を説明 いずみ小学校】

 その後はダムの取水部や管理室、ダム湖の管理用ボートを見学しました。特に子ども達はボートには興味津々の様子でした。

f:id:kankyokoukyo:20210705154612j:plain
f:id:kankyokoukyo:20210705154614j:plain
小田川ダム見学 金木小学校】

 次は、ダムの下流にある森林「水源の森」で、森の持つ機能について学びました。ここでは津軽森林管理署金木支所の方々が、森の機能がよく分かる実験を見せてくれました。

 これは、土砂崩れについて学ぶための実験です。穴が2つ空いている容器を3つ用意し、それぞれに砂・粘性土・森林の表土を入れ、これにじょうろで水を流します。砂、粘性土、森林の表土の順にだんだんと水が流れにくくなることを確認し、森林には水を長く保つ力があり、土砂崩れが起こりにくいことを学びました。

f:id:kankyokoukyo:20210705154723j:plain
f:id:kankyokoukyo:20210705154724j:plain
【じょうろで実験 いずみ小学校】

 次はろ過の実験です。水の浄化実験では泥水を森林内土壌へ流すと、きれいな水となって流れてくるところを見て、子供達は「すごい!」と前のめりになって注目していました。

f:id:kankyokoukyo:20210705154833j:plain
f:id:kankyokoukyo:20210705154834j:plain
【ろ過の実験 金木小学校】

 次に向かったのは藤枝ため池です。ここでは、ため池の役割と環境公共の取組について学びました。ため池や山、そこを流れる水の生き物等の地域資源を守り、親しみを持って地域資源や環境を維持していくことの大切さについて理解してくれたと思います。

f:id:kankyokoukyo:20210705154930j:plain

【ため池と環境公共について説明 いずみ小学校】

 最後に向かったのは、小田川土地改良区です。

 ここでは、ポンプの役割を酉島製作所の方から、土地改良区内にある中央管理所の役割は小田川土地改良区の方から説明がありました。

f:id:kankyokoukyo:20210705155027j:plain

【ポンプの仕組みを説明 いずみ小学校】

f:id:kankyokoukyo:20210705155030j:plain

【中央管理所について説明 金木小学校】

 水は普段「高いところ」から「低いところ」へ移動します。では、「低いところ」から「高いところ」へ移動させる時にどうするでしょうか?

 そこでポンプの出番です。そのポンプの力で水を富士山頂までも移動させることができると知った子供達はとても驚いていました。

 写真はポンプを実際に人力で動かしている様子です。みんな夢中になってポンプを動かしていました。

f:id:kankyokoukyo:20210705155151j:plain
f:id:kankyokoukyo:20210705155153j:plain
【ポンプを人力で動かす児童 金木小学校】

 写真は中央管理所の様子です。ここでは、農業用水を適切に行き渡らせるために、一括して情報を管理しているとの説明があったほか、普段は緊急時などの監視に使うカメラを特別に操作させてくれました。

f:id:kankyokoukyo:20210705155305j:plain
f:id:kankyokoukyo:20210705155306j:plain
【カメラを操る児童 いずみ小学校】

 以上で小田川ダムからの水の流れを巡る「水の旅」は終了です。みんなで楽しく学ぶことができました。

 今回のイベントを通じて、環境公共の取組、頭首工などの農業水利施設の役割や水の循環についてたくさん学んだと思います。

 いずみ小学校、金木小学校の皆さん、スタッフの皆さん、お疲れ様でした。