この長橋ため池は、五所川原市街地から約7キロメートル東方の自然豊かな農村地域にある歴史あるため池です。
写真左側にあるのが発電施設です。
写真右側のため池の水面から発電施設までの水の落差は5メートル程しかありません。
これまで、ため池では、水の落差が小さく十分な水の力を得ることができないことから、発電施設が設置されることはありませんでしたが、今回は、ため池の底樋の出口の部分を仕切弁で止め、管の中を満水状態にすることによって、ため池の落差を有効活用し、放水の際の水のエネルギーを効率的に利用することに成功しました。
発電のイメージ図です。
発電に利用する水量は毎秒約0.4立方メートルで、常時出力としてはわずか10キロワット程度ですが、5月から8月までのかんがい期間で、一般家庭6世帯の1年分の電力を生み出すことが可能です。
ため池で発電された電力は、電力会社に売電し、得られた収入は、農業水利施設の維持管理費に充てられることとなっています。
これまで、田んぼのお米づくりのためだけに利用されていた農業用水が、新たな地域資源として有効に利用されています。
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