発眼卵の放流を行いました

 令和4年11月6日、五戸町の中市河川公園にて、疑似餌倶楽部ラフィングによる発眼卵の放流が行われました。
 疑似餌倶楽部ラフィングは、五戸町の釣り愛好家で構成する団体で、魚道の清掃活動・草刈りや稚魚の放流を行い、五戸川の環境や景観を守る活動を行っています。

 今年度の主な活動の様子は下記で紹介しています。

 

 今回の活動では、県の中山間ふるさと・水と土保全対策事業を活用し、サクラマス(ヤマメ)の発眼卵約8,000粒が放流されました。発眼卵とは、目視で卵の膜から魚の眼が見える状態の卵のことを言います。

放流予定の発眼卵

 発眼卵はこのまま放流するだけではうまく孵化することができません。成長するまでに流されてしまわないよう、また外敵から卵を守るために「容器放流」という工夫をします。
 まず、小さなカゴへ小分けにしていきます。使用するカゴは虫カゴのような形状で、水槽の役割をします。そして、カゴをコンテナに入れて川底へ設置し、川の中で発眼卵を安全に成長させます。

カゴへ丁寧に発眼卵を敷き詰める様子

 発眼卵は、卵の段階から川の中で生活するため、より自然に近い姿・形で増やすことができるメリットがあるそうです。今回放流した発眼卵は、半月〜1ヶ月程度で孵化しはじめ、孵化後も外敵から身を守るためにカゴの中で過ごします。そして、来春3月頃にカゴから出し、川へ稚魚が放流される予定です。

川底へカゴを設置する様子(容器放流)

孵化した様子(昨年度)

 今回の取組は、環境公共の取組の一つである農・林・水の広域連携につながる取組です。
 疑似餌倶楽部ラフィングでは、今後、孵化率の確認を行い、来春の稚魚の放流まで観察を行う予定としています。