環境公共推進プロジェクト〜山・川・海の恵みに感謝!水と大地の探検隊〜
令和4年10月6日、中泊町の中里小学校5年生の児童を対象に、環境公共推進プロジェクト「山・川・海の恵みに感謝!水と大地の探検隊」が開催されましたのでご紹介します。
このイベントは、平成30年度から西北地域県民局と十三湖土地改良区が共同で実施しており、体験学習を通じて健全な水循環を守り、豊かな地域資源を将来に引き継ぐことの大切さを理解してもらうことを目的としています。
今年度も新型コロナ対策のため、芦野頭首工や武田地区ほ場整備用水パイプライン・自動給水装置、若宮機場を半日で見学する短縮プログラムでの開催となりました。
現在、改修工事が進められている芦野頭首工では、頭首工の役割や、児童たちの住んでいる地域の農業用水は、岩木川に設置した芦野頭首工などから取水していることを学習しました。
次に、芦野頭首工で取水した農業用水を利用している武田地区の水田へ移動し、水管理について学びました。この地区では、農家の人が水田に直接来なくても適切な水管理ができる「自動給水装置」を導入しています。自宅に居ながらスマートフォンを操作するだけで適切な水管理ができることを知った児童たちはとても驚いていました。
若宮機場では、機場が担っている2つの役割について学びました。
1つ目は排水路から汲み上げてタンクに貯めた水を用水パイプラインへ流し、農業用水として再利用しています。
2つ目は水害を防ぐ役割です。児童達の住んでいる中里地域は周りに比べ低平地であるため、大雨時などに機場のポンプを使って水を河川へ強制的に排出することで、農地などの湛水被害を未然に防ぐ働きをしています。
また、若宮機場では、水循環システムやスマート農業に対応したロボットトラクタ、他にも、「山」にちなんだ体験学習として森林の役割についても学習しました。
最後は、排水路に生息する魚類のふれあい体験を行いました。
児童たちは興味津々の様子で魚と触れ合いながら、魚が棲める環境を保全することの大切さを楽しく学びました。
閉会式では代表の児童が、「ふれあい体験で魚を捕まえるのが楽しかった。大雨の時は機場があるおかげで自分たちが住んでいる地域が守られているとは知らなかったので勉強になった。」と話してくれました。
今回のイベントを通じて、頭首工などの農業水利施設の役割や水の循環について学習したと思います。今回学んだことや感じたことを忘れずに、地域の豊かな資源をこれからも大切にしてくれることを願っています。