環境公共推進プロジェクト「農業水利施設の学習会」

 令和3年10月28日(木)、天間林小学校の4年生を対象とした環境公共推進プロジェクトを七戸町で実施しましたので、その様子を紹介します。

 この学習会は、天間林小学校の社会科見学の一環として、上北地域県民局地域農林水産部と天間林土地改良区が合同で農業水利施設の学習を行ったもので、天間ダムと農業用水路の役割や、「環境公共」について学んでもらうことを目的としています。

 当日は、児童51名と先生4名が参加し、天間ダムから下流の各施設を巡りました。

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行程マップ

 最初は、天間ダムの見学です。

 ここでは、水循環・環境公共PRリーフレットを活用し、「水循環」の仕組みと水の大切さ、天間ダムの歴史や構造、役割について学習しました。

 子供たちは、天間ダムが持つ洪水被害を防ぐための「防災機能」と、田んぼで使う水を貯めるための「かんがい機能」という2つの大きな役割を理解してくれたことと思います。また、ダムの大きさにとても驚いた様子で、上から眺める景色や、放流バルブからの水の勢いに歓声を挙げていました。

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    水循環の学習              みんな熱心に聞いています
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 天間ダムについて学習            天間ダムの大きさに歓声

 次は、早川幹線用水路の見学です。

 明治33年頃、米が取れないこの地域に水を引くため、早川用水を開通させた早川善吉(はやかわ ぜんきち)について、天間林土地改良区の職員が石碑の前で説明してくれました。子供たちは、当時のこの辺りの様子に思いを馳せながら早川用水の歴史を学び、現在のコンクリート製の用水路を見学しましたが、その大きさにとても驚いていました。

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早川用水の歴史を学習             用水路の大きさに驚き

 次に、根間手用水を見学しました。

 早川用水開通と同じ頃、天間政治(てんま まさじ)が早川善吉の指導を受けながら開通させた根間手用水は、早川用水とともに天間地区の開田に大いに貢献しました。その歴史を説明してもらいながら、2kmにも渡る小又隧道の入口と出口を見学しました。今はあまり水が流れていませんが、春から夏にかけてたくさん水が流れる様子を想像し、昔の人たちの稲作に懸ける情熱と苦労を感じていました。

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  小又隧道の入口を見学           隧道出口を見ながら歴史の学習

 最後は、天間林小学校でスタッフへの挨拶をして終わりとなりました。子供たちは、学習資料やたくさんメモしたノートなどを抱えながら、元気にお礼を言ってくれました。

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スタッフへ元気にお礼

 今回の学習会では、新型コロナウィルスの感染症対策をしっかり行う必要があり、気を使いながらの開催となりましたが、無事に楽しく終わることができて本当に良かったです。みなさん、お疲れ様でした。