縄文遺跡見学会
農道の工事実施箇所に埋蔵文化財「駒木沢(2)遺跡」のエリアが含まれていたことから、工事実施前に子どもたちを対象とした遺跡見学会を開催したので、その様子をお知らせします。
平成22年度に工事実施箇所で試掘調査を行った結果、古の人たちが残してくれたものが眠っていることが判り、今年度、本格的な発掘調査を行いました。
調査の結果、縄文時代後期(約3,000年前)の集落跡が発見され、数多くの出土品が確認されました。
下の写真が集落跡と出土品の一部です。
県では、貴重な遺跡を多くの方に見ていただくため、地元の大鰐町立蔵館小学校の5・6学年児童22名を招いて遺跡見学会を開催しました。
見学会に参加した子どもたちは、ちょっと緊張した様子でした。
「遺跡」という言葉に、みんな緊張したのでしょうか。
早速、実際の集落跡の上に立ちながら、県の埋蔵文化財調査センターの方の説明を聞きました。
さすがは高学年の児童です。自分たちが立っている場所の大事さを理解しているようで、足取りが慎重でした。
次は、出土品を実際に手に取りながら、その道具の役割や使い方を聞きました。
子どもたちは、出土品を次から次へと手に取り、その感触を確かめていました。
生まれながらにして数多くの便利な道具に囲まれて育ってきた現代の子どもたちは、縄文時代の人たちが周りにあった土や石などの自然にある物を工夫して道具を作って暮らしていたことを、どんなふうに感じ取ったのでしょうか。
この地域で農業が営まれていたからこそ、この遺跡は守られてきました。
そして、今ここに新しい農道が作られることによって、現代の人たちの農業や暮らしがより良くなっていきます。
このように、地域の農業や農村、自然が伝えてくれる多くのこと、それらのつながりを大切にしながら、地域の暮らしや農業がより良くなっていくように環境公共の取組を進めていきたいと思います。
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