しかし、農業用に使われる砂沢溜池の風景は、この時期には一変します。
溜池の底にわずかな水が残るばかりです。
実は、この砂沢溜池の底には、貴重な遺跡が眠っています。
「砂沢遺跡」と呼ばれるこの遺跡では、昭和59年から始まった発掘調査において、弥生時代前期の水田跡が見つかり、当時は日本最北端の水田跡として話題になりました。
日本の稲作伝搬の定説に修正を迫る新発見でした。
遺跡では、水田跡のほかに、弥生土器や炭化米も発見されました。
水田跡があるのは、木が生い茂っている手前の辺りだとか。
現在、水田跡の痕跡を確認することはできませんが、この溜池の底に貴重な遺跡が眠っていることを考えると、溜池そのものにも歴史的価値を感じてしまいます。
砂沢遺跡で発掘された出土品は、弘前市の「藤田記念庭園考古館」で保存されているそうです。
<砂沢溜池位置図>
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