田んぼダム現地研修会について

 今回は、板柳町で活動している深味長野地区環境公共推進協議会が8月23日に行った「田んぼダム現地研修会」について紹介します。

 深味長野地区環境公共推進協議会は、県営「深味長野地区」ほ場整備事業の実施に当たり、環境公共の取組を進めていくため、農業者及び関係団体が令和3年度に設立しました。

 五所川原北部土地改良区(五所川原市)管内では、一部の水田が大雨により湛水し、また、近年は大豆等畑作物の作付けも行っていることから、湛水により収量に影響が出るなど、営農への支障が懸念されています。

 そこで、土地改良区の役員から、大雨時の湛水を軽減する一つの方法である「田んぼダム」について現地研修会を行いたいとの要望を受け、ほ場整備事業で田んぼダムを設置している深味長野地区で、当該協議会が協力し研修会を開催したものです。

  まず最初に、流域に関わるあらゆる関係者が協働して水害対策を行う、「流域治水」の考え方や、その中で「田んぼダム」に取り組む目的や仕組みなどについて説明しました。

【資料で「流域治水」と「田んぼダム」の説明】

 深味長野地区では調整板を使った「機能一体型」を設置していますが、他地区で設置している機能分離型の排水桝などいくつか見本を用意し、それぞれの排水桝を実際に見てもらいました。

【それぞれの排水桝の排水方法などを説明】

 実際に、ほ場での排水桝の設置状況や使い方などを説明しました。

【排水桝の設置状況】
【水田への貯留状況と排水桝からの排水方法、使い方などを説明】

 五所川原北部土地改良区管内の湛水被害軽減に向けた今後の取組へ、少しでも参考になればと思います。