環境公共推進プロジェクト「天間ダムスゴイゼ」
令和元年8月31日(土)に、小学生とその保護者を対象とした環境公共推進プロジェクト「天間ダム スゴイゼ!」を七戸町内で行ったので、その様子を紹介します。
このイベントは、天間ダムの役割やその流域の水路の仕組み、また環境公共について学んでもらうことを目的として、上記の行程表のとおり、上北地域県民局地域農林水産部が主催して行いました。
当日は青森市や十和田市、七戸町の小学生とその保護者20名が参加してくれました。
まずは七戸町役場で開会式を行った後、バスに乗り込み、最初の目的地である天間ダムに向かいました。
バスの中では、当事務所職員から天間林地区の歴史や由来について説明があり、参加者のみなさんは熱心に聞き入っていました。
そうしているうちに天間ダムに到着です。参加者のみなさんは天間ダムに来るのが初めてということもあり、ダムの大きさや迫力に驚いていました。
ここでは、天間ダムの建設の歴史や構造、役割について説明を行いました。天間ダムには2つの役割があります。1つ目は坪川の洪水被害を防ぐための防災機能、2つ目は田んぼに使う必要な水を流すためのかんがい機能です。天間ダムは天間林地区にとって必要不可欠なものだということを学びました。
次の目的地は金沢水管橋です。
金沢水管橋は天間ダムで溜めた水を国道4号と旧南部縦貫鉄道を横断させるための水路用の橋です。水の目的地である田んぼが道路と鉄道の向こうにあり、どちらも迂回することができなかったためこのような水路になりました。1997年に運行を休止した旧南部縦貫鉄道の歴史とともに説明を行いました。
小水力発電とは、水の落差を利用して発電する仕組みとなっています。平成24年に完成した早川第1号発電所では、2.9mの水の落差を利用して一般家庭3戸分の電力を発電できます。ここでは施設管理者である天間林土地改良区の職員さんに詳しい説明をしていただきました。
次は、七戸町内でよく見られる、足つき水路の見学です。
水は高い所から低い所に流れていきます。この地域では、高い位置にある田んぼもあり、水路を持ち上げないと水が流れていかないため、このような形になっています。
また、道路が横断している箇所については逆サイフォンの仕組みによって水を流しています。逆サイフォンについては模型を使い、実演して説明しました。子供たちにも実際に水を流して体験してもらいました。「私もやりたい!」という声がたくさんあり、みなさん楽しく学べたようです。
最後はみなさんお待ちかねであっただろう、野菜収穫体験です。
今回は、七戸町で農業体験等を行っている「かだれ田舎体験」の中でも、収穫体験ができる「民宿たちざき」さんにご協力いただきました。
この時期はナスやトマト、ネギ等が収穫できました。みなさん袋がいっぱいになるまでたくさん収穫でき、とても満足そうにしていました。
帰りのバスでは、閉会式を行い、参加してくださった親御さんにアンケート記入をお願いしました。アンケートでは「大満足だった」「いろいろな工夫があってよかった」との声もありました。
今回のイベントを通して、環境公共の取り組みを始め、天間ダムの役割や水の流れについて理解を深めてくれたと思います。
今後も環境公共推進プロジェクトとしてこのようなイベントを開催する予定としていますので、みなさんのご参加をお待ちしております。