漁業体験プログラムの担い手育成研修会

 青森県の豊かな自然や漁村ならではの地域資源の価値や魅力を活かした「海業(うみぎょう)」の振興による漁村のにぎわいづくりに関する取組を紹介します。

 

※「海業(うみぎょう)」とは、漁村の人々が、海や漁村に関する地域資源の価値や魅力を活用して所得機会の増大を図る取組

 

 令和5年9月30日から1泊2日で佐井漁港において「担い手育成研修会」を開催しました。本研修会では佐井村の職員や地域の漁業者の方々が3ヶ月かけて企画・準備した、漁船クルージングやウニ採り体験、魚捌き体験などの漁業体験プログラムをモニター参加者15名に提供し、漁業体験観光の担い手である漁業者のおもてなしスキルの向上を図るとともにプログラムが商品として売れる可能性を調査しました。

 

【漁船クルージング】

【ウニ採り体験】

【魚捌き体験】

【集合写真】

 今後は、研修会のアンケート結果の分析や海・漁村・漁業に関連する国内旅行のマーケティング調査を基に、佐井村近隣の地域観光資源と漁業体験プログラムを組み合わせた「地域周遊型モデルツアー」を、地元関係者や県で組織する検討会で開発する予定です。

 また、このような取組を県内各地で展開し、漁港等の地域資源の活用を進めることで、漁村のにぎわいを取り戻していきます。

松島・東峰小学校稲刈り

 令和5年9月19日(火)、阿部堰地区環境公共推進協議会が五所川原市立松島小学校及び東峰小学校の5年生を対象に開催した、稲刈り体験を紹介します。

 本協議会では、これまでも松島小学校の児童を対象に田植え体験等を実施してきましたが、今年度から東峰小学校も加わりました。

 5月17日に行われた田植えで児童達が植えた苗が農家さんの手で育てられ、今回の稲刈りが行われました。

 農家の方が鎌の使い方や刈り取る位置などを説明した後、いよいよ稲刈り開始です。

【農家の方からの説明】

【けがをしないように持ち場が決まっています】

【農家の方に教えてもらいながら刈ります】

【刈った稲を運びやすいように集めます】


 慣れない作業で、最初は時間が掛かりましたが、だんだんコツをつかんできたようで、協力しながら素早く刈り終えることができました。

 児童たちは、手作業による伝統的な田植え、稲刈りを体験したことで、農作業の大変さを知り、農業への理解を深めることができたことでしょう。

 次は体験学習の締めくくりとして、収穫した米の販売会が11月に行われるため、「いろいろな人に食べてもらいたい」といった感想もありました。販売会の様子も紹介する予定ですので、是非ご覧ください。

 松島・東峰小学校の皆さん、関係者の皆さん、お米づくりお疲れ様でした。

ふるさとの水を探る旅

 9月4日(月)、水土里ネット岩木川が主催する「ふるさとの水を探る旅」が開催されました。この旅は、毎日のように目にする水田や畑で使われる水がどこから来るのか?そんな疑問を解決するために開催されており、今年は弘前市立岩木小学校の4年生80名が参加しました。

 

 はじめに、小学校正門前で出発式をしました。

 鎌田校長から「いま、私は心配なことがあります。最近、雨が降っていないため、学校田が乾いてしまって稲が枯れないか・・・学校田に使われている水は、どこから来ているのか?」と挨拶があり、それを探るため、小学生は旅に出発しました。

 

【出発式を経て、いざ出発!】

 最初に杭止堰幹線用水路を見学しました。

 用水路は水を運ぶ役割を持つ施設で、川から取水した水が用水路を通って田んぼへと運ばれます。

【杭止堰幹線用水路の説明(危ないので近づかないように)】

 続いて、杭止堰頭首工を見学しました。

この頭首工で取水された水が隧道、用水路を通って岩木小学校の学校田へ運ばれていきます。

【杭止堰頭首工の説明   ゲート操作に注目】

 次はさらに上流へ進み、津軽ダムを見学しました。

ダムに蓄えられる水は、頭首工や用水路を通り、かんがい用水として利用されます。また、津軽ダムの水は、発電や水道用水としても使われています。

津軽ダムをバックに記念写真】

津軽ダムの迫力にびっくり!】

 最後に、小学校正門前で帰校式をしました。

 水土里ネット岩木川から、「今日見学したような水利施設にゴミを捨てると、巡り巡って学校田にゴミがたどり着く結果となることから、ゴミを捨てないように」とお願いしました。

【感想を発表】         【ごみを捨てないようにお願い】

 今回の水の旅で、学校田の水は津軽ダムから運ばれていることがわかりました。田んぼに水が運ばれるまでに多くの施設とそこで働く職員の力があることを学ぶことができたと思います。

 開催してくださった水土里ネット岩木川、岩木小学校のみなさん、お疲れさまでした。

田んぼダム現地研修会について

 今回は、板柳町で活動している深味長野地区環境公共推進協議会が8月23日に行った「田んぼダム現地研修会」について紹介します。

 深味長野地区環境公共推進協議会は、県営「深味長野地区」ほ場整備事業の実施に当たり、環境公共の取組を進めていくため、農業者及び関係団体が令和3年度に設立しました。

 五所川原北部土地改良区(五所川原市)管内では、一部の水田が大雨により湛水し、また、近年は大豆等畑作物の作付けも行っていることから、湛水により収量に影響が出るなど、営農への支障が懸念されています。

 そこで、土地改良区の役員から、大雨時の湛水を軽減する一つの方法である「田んぼダム」について現地研修会を行いたいとの要望を受け、ほ場整備事業で田んぼダムを設置している深味長野地区で、当該協議会が協力し研修会を開催したものです。

  まず最初に、流域に関わるあらゆる関係者が協働して水害対策を行う、「流域治水」の考え方や、その中で「田んぼダム」に取り組む目的や仕組みなどについて説明しました。

【資料で「流域治水」と「田んぼダム」の説明】

 深味長野地区では調整板を使った「機能一体型」を設置していますが、他地区で設置している機能分離型の排水桝などいくつか見本を用意し、それぞれの排水桝を実際に見てもらいました。

【それぞれの排水桝の排水方法などを説明】

 実際に、ほ場での排水桝の設置状況や使い方などを説明しました。

【排水桝の設置状況】
【水田への貯留状況と排水桝からの排水方法、使い方などを説明】

 五所川原北部土地改良区管内の湛水被害軽減に向けた今後の取組へ、少しでも参考になればと思います。

あおもり畜産堆肥展示会

 令和5年9月6日・7日、黒石市独立行政法人青森県産業技術センター農林総合研究所において「あおもり畜産堆肥展示会」が開催されました。

 この展示会は、「一般社団法人青森県畜産協会」が、県内の畜産堆肥利活用促進を目的として、年に4回程度実施しています。

【堆肥のサンプルを展示】

 展示会では、要望に合わせて堆肥供給農家を紹介するなどマッチングを行っており、堆肥の活用促進に努めています。実際にマッチングが成立した事例もあり、堆肥に関する情報共有の場となっています。当日は、堆肥のサンプルが展示され、青森県畜産協会の職員が観覧する農家の皆さんと積極的に会話し、畜産堆肥に関する相談を受けていました。

【当日の様子】

 この取組は、構築連携による堆肥の有効活用の一環として、県が進めている環境公共の目標である「持続可能で循環型の農林水産業の実現」に繋がっています。