それいけ自走式草刈機!!

 平川市の唐竹中山間組合では、令和元年度に中山間地域等直接支払交付金を活用し、自走式草刈機と農薬散布ができるドローンを導入しました。今回、自走式草刈機を使ったりんご樹園地での草刈りの様子を見学させていただきました。

 唐竹中山間組合で導入した自走式草刈機は、プロポにより操作を行う、いわゆる“ラジコン草刈機”です。子供のころにラジコン(RCカー)を組み立てて遊んだ方は、プロポを見るとなつかしさを感じると思います。(今でも童心を忘れずに、趣味にされている方もいると思います。)


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自走式草刈機

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プロポ(左レバー:前後 右レバー:左右)

 りんご樹園地では、乗用の草刈機で草刈りを行うことが一般的ですが、りんごの実が大きくなって枝が垂れ下がってくると、乗用の草刈機では、運転者がりんごの実や枝に当たって怪我をする可能性があるため、木の近くまで近づけず、木の周りの雑草が残ってしまいます。残った雑草は、刈払い機により草刈りを行いますが、刈払い機の草刈りでは、小石や枝などが飛び跳ねるなどにより危険が伴います。

 そこで、唐竹中山間組合では、木の周りの雑草の草刈りに自走式草刈機を活用しています。

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ズンズン進む草刈機

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刈り終わりました

 自走式草刈機の下部に回転する刃が4枚取り付けられていて、刈り高さを調節することができます。今回は、最も短い刈り高さに調節して草刈りを行っていただきました。背の高い雑草や茎の太い雑草も簡単にキレイに刈りこんでいきます。f:id:kankyokoukyo:20200719131131j:plain

キレイに刈り取りできました

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離れて草刈機を操作します

 離れた場所から草刈機を操作することができるため、安全に、そして楽に草刈りができます。お聞きしたところ、草刈機を操作する時には、安全のため、必ずヘルメットやゴーグルを装着するそうです。

 今回、見学させていただいた自走式草刈機は、全長約110cm×全幅約80cm×全高約60cmのコンパクトなサイズです。今回、草刈りを行った樹園地は傾斜がありましたが、この草刈機は40度までの傾斜を登っていくことができ、傾斜のきつい斜面での草刈りにも大活躍します。また、横転した場合は自動でエンジンが止まるので、安全に起こすことができます。

  今回、試しに操作してみませんか?と言われ、童心に帰って「ぜひ」と言いたいところでしたが、諸事情により断念しました。

  農業の現場では、担い手の高齢化や労働力不足が課題となっています。そこで、農作業における省力化や軽労化を図る手段として、ロボットや情報通信技術を活用した「スマート農業」の取組が進められています。

 スマート農業を活用することにより、農作業における省力化や軽労化を進めることができるとともに、新規就農者の確保や栽培の技術力の継承などが期待されています。

 

 次回は、ドローンによる水田での農薬散布の様子を見学させていただく予定です。