ホタル観察会

 6月29日(金)に平川市石郷にある庄司川上堰幹線用水路にて環境公共推進協議会が主催するホタル観察会が行われました。

 当水路は、最近では見る機会が少なくなってしまったホタル(主にヘイケボタル)の貴重な棲み処の1つとなっており、ホタルの存在をぜひ地元の人に知ってもらいたいという、町会長を含め地元の人々の思いから、平成27年度から、毎年この時期に観察会が開催されています。
 
 今年は、地元の柏木小学校の生徒ら十数名とそのご家族が参加し、例年に比べて、とても賑やかな観察会となりました。
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観察会の挨拶・説明を行う石郷地区の町会長
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集会所に集まった参加者たち

 集会所にて観察会の説明を聴いた後、水路へと移動すると、だんだん辺りが暗くなり、それにともないホタルたちが、ちらほらと光り、舞い始めました。

 参加者の中からは、「近所に住んでいるけれど、ホタルを見たのは初めて。」といった声も聞こえてきました。

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ホタルを観察する柏木小学校の児童たち

 一方で、昔からこの時期にホタルが飛び交うのを楽しみにしている地元の方は、「昔よりだいぶ数が減ってしまった。いつまでも出てきてくれたらいいのに。」と話していました。

 当水路は、石郷地区を含めた広域に分布する田んぼに水を供給するために、欠かすことのできない用水路です。しかしながら、前回の整備から40年以上が経過しており、古くなって崩れ落ちている箇所も多く見られ、田んぼへの取水が困難になっているため、現在、水路の改修が行われています。

 当水路の一部の施工にあたっては、ホタルの幼虫やその餌となるカワニナたちが棲めるよう、水路の底に現地の砂利を敷き、壁には凹凸を設けるといった工夫がされています。
 今後、水生植物が繁茂し、今までのようにたくさんのホタルが飛び交う美しい空間となることを、期待したいところです。

 ホタルが飛び交う石郷の美しい田園風景を、これからも持続していくために、多くの住民がホタルに対して認識を持つこと、そして、安定した用水を供給するために、水路等の維持管理をしていくことが不可欠です。そのためには、これまで以上に地元の人々が団結していくことが大切なのではないでしょうか。

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集会所前にて記念撮影


環境公共学会のHPはこちら
http://www.npo-afs.jp/kankyokoukyo-gakkai/