「第5回あおもりの農と食を体感するバスツアー」(県南編)

平成28年10月1日、あおもり農村整備広報委員会主催による「あおもりの農と食を体感するバスツアー」が開催されました。

あおもり農村整備広報委員会では、農業農村整備事業の役割やその重要性について、広く一般県民に向けた広報活動を継続的に実施しており、平成24年度からはその一環として、農業水利施設の見学や収穫体験を行うバスツアーを実施しています。

これまで開催してきたバスツアーが大好評だったため、今年は「津軽編」と「県南編」の2回開催されることになり、今回はその県南編です。

県南編に応募した約100名の応募者の中から見事当選した40名の参加者とともに、集合場所である青い森公園をバスに乗って出発し、農業農村整備事業の役割や青森県進めている環境公共の取組についての説明を聞きながら、約1時間半かけて最初の目的地である十和田市に向かいました。

十和田市では、ごぼうの収穫体験を行います。
ごぼうの収穫体験は、JA十和田おいらせの全面協力のもと、農業技術センターの畑で行わせていただきました。

青森県ごぼうの収穫量が日本一で、十和田市は主要な産地になっており、9月から11月にかけて旬を迎えます。
今では機械で掘るのが当たり前となったごぼうですが、今回は専用のスコップを使って手掘りで収穫します。

まずは、JA十和田おいらせの馬場課長から、ごぼうの収穫方法について説明がありました。
ごぼうは、ごぼうの周りにある土を専用のスコップで50センチ程度掘り下げてから、ごぼうを両手でまっすぐつかんで真上に引き抜くと、折れずに収穫できるそうです。

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  【実演しながら、教えてもらいます】

長さ1m以上あるごぼうを折れないように収穫するのはとても大変でしたが、皆さん、普段経験することができない作業を楽しみながら行っているようでした。

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【専用のスコップを使って、ごぼうを収穫します】

収穫体験の後は、ごぼうを使った料理教室です。今回は、あおもり野菜ソムリエの会とわだクラブの方々を講師に、ごぼうをメインにしたバラ焼きとTOM-VEGEのピーマンを使ったサラダを調理します。

ごぼうは、冷えとむくみに効果的で、シミとシワを防ぐ抗酸化作用があり、さらに食物繊維も豊富にあるため、毎日摂りたい野菜の1つだそうです。
参加者は2班に分かれて、「切る」、「炒める」、「盛り付ける」の各作業を分担しながら、調理を行いました。

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         【調理中】

子どもたちも、ピーラーを上手に使ってごぼうを薄く削ったり、サラダの盛り付けを手伝ってくれました。

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【子供たちも一生懸命手伝います】

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    【おいしそうにでき上がりました】

また、JA十和田おいらせの馬場課長からは、JAが取り組んでいる野菜づくりについても教えていただきました。

JA十和田おいらせでは、全国に先駆けて「高性能土壌分析・診断システム」を活用した土づくりに取り組み、良食味で高品質、安全・安心な野菜づくりを行っています。日本一健康な土づくり産地で生産された「十和田おいらせミネラル野菜」(TOM-VEGE)は、野菜嫌いな子どもにも安心して食べてもらえる独自の基準を満たした高付加価値野菜として、全国ブランドの確立を目指しているそうです。

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  【JAの取組について説明を聞いています】

さて、午後は稲生川に関する農業水利施設を巡りながら、十和田市の歴史を学びました。
まずは、稲生川の起点となる稲生川頭首工を見学して、施設の役割や稲生川が整備された歴史的背景について説明を受けました。

かつて不毛の原野と呼ばれていた十和田市の三本木原は、新渡戸傳らが奥入瀬川から三本木原まで稲生川を開削したことにより、広大な農地に生まれ変わり、今では県内有数の米どころとなっています。

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      【稲生川の歴史を学びます】

稲生川頭首工から続く稲生川沿いに整備された法量農村公園では、稲生川建設当時に使われていた道具のレリーフが展示されており、開拓時代の技術に触れることもできます。

その後、稲生川と熊ノ沢川の交差部分にある熊ノ沢サイフォン、熊ノ沢水路橋、未完のまま残された幻の穴堰、巫女塚(いたこづか)を巡り、稲生川幹線用水路と三本木幹線用水路の合流地点にある稲生川小水力発電所を見学しました。

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      【稲生川小水力発電所】

ツアーの最後は、十和田広域農道を走りながら、農道の役割についても学びました。

駆け足となりましたが、今日1日様々な農業水利施設を巡りながら、農業農村整備について学び、また体感することができました。

参加した皆さんからは、「普段あまり縁がないと思っていた農業水利施設の役割を知ること
ができて、とてもよかった」という感想がありました。

参加した皆さん、お疲れ様でした。

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