「環境公共とっておき水循環区」で環境保全活動

 青森県では、「環境公共」により、水の循環に関する優れた取組を行っている地区を「環境公共とっておき水循環区」として、県内で18地区を認定しています。
 そのうちの一つ、つがる市の「狄ケ館(えぞがたて)地区」で、キン堤ため池の環境保全に自発的に取り組んでいる床舞自治会の今年度の活動を紹介します。
 
 キン堤ため池は、床舞自治会が所有・管理している約15町歩の松林を含め、約35町歩の里山が隣接している、地域の貴重な農業用水源です。
 ため池東側の浅瀬には、芦等が生える湿地帯があり、野鳥や水鳥が飛来し、夏には湖面に蓮華の花が咲く等、やさしい環境と美しい景観に恵まれ、地域住民や、国重要文化財に指定されている石神遺跡を訪れる人達に安らぎを与えています。
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 しかし、この豊かな自然も、近年、湖水の水質が悪化し、メダカ等の小魚が少なくなっています。
 そのため、床舞自治会の方々は、里山の維持管理を行いながら、ホタルが飛び交い、メダカが棲み、地域住民の憩いの場となるように、キン堤ため池の環境保全に取り組んでいます。
 
 平成2385日、現地踏査と勉強会を実施しました。
 当日は、天気が良く、大変暑い日でした。
 キン堤ため池の蓮華の花です。最近は、花の数が少ないそうですが、昔は、ため池一面が花で覆われたそうです。
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 また、ため池周辺の排水路には、貝類が生息しています。
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 勉強会には、地域からたくさんの人が集まりました。
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 環境公共プロフェッショナルを務める、青森県総合学校教育センターの奈良岡さんを講師に招き、生態系の保全に関して教えていただきました。
 奈良岡さんのお話は、大変参考となるものでした。狄ケ館ため池周辺には、色々な生物が生息しており、その写真がスクリーンに映し出されました。参加者は、ため池の豊かな自然に驚いていた様子でした。
 
 平成23917日には、ワークショップを開催しました。
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 今後の活動の方向性を決める大事なワークショップです。夕方でも多くの人が集まり、活発な意見交換が行われました。
 
 平成23114日には、ため池の維持管理作業と草刈りが行われました。
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 平成231117日には、維持管理作業と雑木の刈り払いを行いました。
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 寒い日にもかかわらず、作業を行いました。刈り払いした雑木は結構な量となりました。
 
 平成231220日には、活動報告会を実施しました。
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 今年度は、キン堤ため池で、ホタルが飛び交いメダカが棲み、地域住民の憩いの場となるような活動を行った1年目でした。
 自治会では、今年度の活動内容を踏まえ、来年度の活動計画を検討することとしています。
 
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