地域農業の再生と環境の保全・再生

 三沢市小川原湖東岸に広がる本地区の水田地帯は、農業者の高齢化や田んぼの排水不良などにより耕作放棄地が増加していました。
 また、隣接する仏沼特別保護区は、ラムサール条約登録湿地であり、絶滅危惧種のオオセッカをはじめ、コジュリン、チュウヒなど希少鳥類の繁殖地となっています。
 そのため、県では、区画整理、暗渠排水、排水ポンプの改修などの工事を実施し、大区画化や汎用化を進め、地域の担い手へ田んぼを集約することによって、営農経費の節減と地域農業の活性化を目指すこととしましたが、工事の実施に当たっては、農業者や地域住民、野鳥保護団体、学識経験者、村おこし会、行政などの多様な関係者によって平成22年7月14日に設立された「北三沢地区環境公共推進協議会」が、農業と環境が共存できるような工事の進め方などを検討してきました。
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 協議会では、地域の環境を保全・再生するため、次のことを決定しました。
 ①オオセッカが繁殖する時期を避けて工事を実施します。
 ②工事を実施する順番は、オオセッカの生息数が少ない南側から実施します。
 ③カエルなどの小動物が水路に転落した時に、脱出できるように、
  脱出水路を設置します。
 ④仏沼特別保護区の植生環境を保全・再生するための支援を行います。
 
 県では、これらの内容を踏まえて、今年10月から区画整理工事に着手することにしています。
 
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