環境公共推進プロジェクト「農業と漁業の資源循環体験学習」が開催されました

青森県では、平成20年度から、地域住民との協働により、農業と自然の共存を図りながら農林水産業の基盤づくりを進める「環境公共」に取り組んでおり、各地域において、ビオトープづくりや水路沿いの植樹活動、子どもたちを対象にした環境学習(田植え、稲刈り)や稚魚放流など様々な取組が行われています。

今年度は、農山漁村での様々な体験を通して、青森の豊かな農林水産物を育む生産基盤が地域の人の手によって守られ、次の世代に引き継がれていることへの理解を深めてもらうため、環境公共に関する体験イベントをこれまでに2回開催しました。

今回は、7月23日(日)に青森市蓬田村で開催された「農業と漁業の資源循環体験学習」の様子を紹介します。

まずは、青い森公園に集合した青森市内の小学生等18名とその保護者17名と一緒にバスに乗り込み、青森市清水にある暗渠排水が設置されたほ場へ向かいました。

ここでは、暗渠排水を入れることで田んぼの水はけがよくなり、農業機械で作業ができるようになることや、お米しか作れなかった田んぼで他の作物がつくれるようになること、また、暗渠排水の疎水材にホタテの貝殻を使っていることなど、暗渠排水の仕組みや効果について説明しました。

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                   【暗渠排水の仕組み等を説明】

また、実際に水閘を開けて、パイプから水が排水される様子も見学しました。

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      【排水される様子を見学】

続いて、奥内土地改良区の川田理事長が所有しているトマトハウスで、トマトの収穫体験を行いました。

まず、川田理事長からあいさつがあり、その後、トマトの歴史やおいしいトマトの見分け方、収穫方法などを教えていただきました。

トマトを収穫するときは、引っ張らずにヘタの部分を親指で押さえて、上の方に回すと簡単に収穫できるそうです。
参加した子供たちも、真っ赤に色づいた大きいトマトを上手に収穫していました。

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  【川田理事長から収穫方法などを教えていただきました】

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       【真っ赤なトマトがたくさんなっています】

次に、蓬田漁港に移動して、ホタテ養殖について蓬田村漁業協同組合の中川課長に説明していただきました。

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             【中川課長による説明】

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     【停泊中の船に特別に乗せてもらいました】

ホタテ養殖の説明を聞いた後は、蓬田村ふるさと総合センターに移動しました。
ここでは、蓬田村漁業協同組合の全面協力のもと、ホタテの殻むき体験を行いました。

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    【専用のヘラを使って殻から身をはがします】

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           【コツを教えてもらいます】

殻むき体験をしたホタテは、バーベキューにしておいしくいただきました。

続いて、午後の部は環境公共学習からスタートです。
パワーポイントを使って、地場の資源や技術を使いながら、森林の手入れや農地、水路の整備、豊かな森づくりなどを地域の人たちが一緒に行うことで、健全な水循環が守られることなどを説明しました。

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              【環境公共学習】

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           【参加者全員で記念撮影】

最後は、玉ねぎほ場に移動して、収穫体験を行いました。

蓬田村では、ホタテガイ養殖残渣の堆肥を活用した新たな玉ねぎ産地づくりに取り組んでおり、蓬田村の中川班長からは、その取組内容について詳しく説明していただきました。

また、ここでは、テレビの取材も入り、子供たちは元気いっぱい質問に答えていました。

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       【大きい玉ねぎが収穫できました】

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           【取材を受けました】

今回の体験学習を通して、農業と漁業の資源が循環されることで、青森県の安全・安心で豊かな農林水産物が育まれていることを学ぶことができたのではないでしょうか。

午前中は小雨が降る中でのイベントとなりましたが、参加した皆様、そして、御協力いただいた関係各所の皆様、本当にお疲れさまでした。

なお、環境公共推進プロジェクトは、今後、中南管内、上北管内、下北管内でも開催されますので、そちらでの様子も随時ブログ等で御紹介したいと思います。

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