農業農村工学会東北支部研修会で環境公共の取組を紹介

 10月25日、青森市のラ・プラス青い森で、農業土木技術者や研究者が集う「農業農村工学会東北支部研修会」が開催されました。
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 研修会には県内はもとより、東北各県や遠くは近畿地方から合わせて120名程が参加しました。
 研修会は『先代からの遺産、後世への継承~水・土・人を支える「環境公共」』をテーマとして行われました。
 
 基調講演では北里大学獣医学部の杉浦教授が、三本木原台地開拓の歴史や、人工河川「稲生川」を核とした十和田市民の活動を紹介しました。
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 稲生川周辺では市民の発案によるせせらぎ水路やビオトープづくりが行われてきました。
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 杉浦教授からは、稲生川を舞台とした様々な市民活動を束ねるために設立された「太素の水」保全と活用連合協議会の活動が、平成23年12月に日本ユネスコ協会連盟が主催する「プロジェクト未来遺産」に登録されたことも紹介されました。
 参加者は、水・土・人の連携を支える「環境公共」の取組について理解を深めていたようでした。
 
 次に環境公共学会の世永会長が、「地域づくりの新しいかたち~環境公共の取組について~」と題した講演を行いました。
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 世永会長からは、環境公共を推進するための「コンシェルジュ」や「プロフェッショナル」といった「人財」、そして県内各地での取組事例や県が作成したPR冊子などが紹介されました。
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 当ブログもしっかりとPRしていただきました。
 
 参加者からは、環境公共のような地域での取組を推進する上でのアドバイスを求める声もありました。
 
 最後に、環境公共コンシェルジュでもある水土里ネット十三湖の江良総括課長が、「環境公共の現場での取組」と題した講演を行いました。
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 江良さんは、水土里ネット十三湖の管内で行われている排水機場整備を契機に設置された地区環境公共推進協議会のメンバーとして精力的に活動を行っていて、その取組について紹介しました。
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 農業の生産性向上のために事業を推進する一方で、小学生による水路での生き物調査や学習発表会、ワンドづくりなど、生き物と共生することの重要性を、環境学習を通じて子供たちに伝えています。
 
 今回の研修会によって、新しい地域づくり「環境公共」の取組がさらに拡大することが期待されます。
 
 
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